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マラウイのスポーツ事情

国民的人気スポーツはサッカー

 

マラウイで最も人気のあるスポーツと言えば、サッカー。新聞のスポーツ欄には毎日サッカーの情報が掲載され、ボトルストアと呼ばれる酒場では、プレミアリーグ(イギリスのプロリーグ)やチャンピオンズリーグ(ヨーロッパ最大のクラブ戦)がテレビに映し出されている。中には「ナカタ、ホンダ、カガワ」などの日本人選手を知っている人もいて、驚かされることがある。地方の村々においてもサッカー人気は非常に高く、完全にアマチュア集団である社会人チームの試合でさえ村人総出で応援に駆けつける。ひとたびゴールが入ると観客はグランドの中になだれ込み、踊ったり、選手を担ぎ上げたりとお祭り状態。村人はそれぞれの村のチームを応援し、チームの選手たちはその地域の人気者である。賞金総額1000万クワチャ(250万円)の大会が開催されることもあある。ここの住民の生活水準(マラウイ一人あたりのGNI※1は270ドル=3万2千円)を考えると破格の賞金額であり、出資者は地域の有力者である。賞金獲得のため、それぞれのチームは必死であり、その熱の入りようは平日朝5時から練習をするほどである。もはや、彼らは仕事よりもサッカーの方が大事である。

 サッカーは数少ない娯楽であると同時に、大事なコミュニケーションツール。外国人でもサッカーをしているというだけで、親しみを持って関わってくれることも多い。特に子どもたちは満面の笑みを浮かべて「bolla!(ボール)」と近寄ってきてくれる。酒場でテレビ観戦しながらサッカー談義をしたり、試合に出場すると大歓声で応援してくれたり、子どもたちと一緒にサッカーしたり。サッカーはマラウイ人とのコミュニケーションツールである。

 

文責:26-2 コミュニティ開発 木村清人

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