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マラウイ湖

(世界自然遺産 1984年登録)

 

200万年前、地球の裂目であるアフリカ大陸のグレートリフトバレー(大地構帯)に水が溜まってできた古代湖がマラウイ湖です。アフリカ第3位の大きさと第2位の深さを誇る巨大な湖であり、国土の1/4の面積を占めます。初めてマラウイ湖を訪れた人は「え?これ海じゃないの?」と思ってしまうこと間違い無し。

生態系も珍しく、生物はガラパゴス諸島にも匹敵する独自の進化を遂げています。800種以上のシクリッドと言われるカラフルな熱帯魚は口の中で子育てをするとても珍しい魚です。

 

マラウイ湖を楽しめる沿岸の街はたくさんありますが、サリマ、カタベイ、そしてモンキーベイにある岬、ケープマクレアが青い水に白い砂浜が映えるリゾート地として有名です。湖畔にはロッジやホテルが立ち並び、日光浴をしたり魚料理に舌鼓を打つ観光客が訪れます。また湖の中に点在する島に渡るとさらに非日常のゆったりとした時間が楽しめます。カタベイから船で8時間かけて渡るリコマ島はまさに秘境と言っていいのではないでしょうか。

 

ただ、マラウイ湖に関して一つだけ注意して欲しいこと、それは、「住吸血虫」という寄生虫です。住血吸虫は目で見ることは出来ず、知らない間に毛穴から体内に侵入して肝臓や脳を侵す危険があります。

(マラウイ湖でダイビングをする旅行者もいるので、入ったから絶対にかかる訳ではないみたいですが。。)

チョンゴニのロックアート

(デッザ)

(世界文化遺産 2006年登録)

 

有史以前またそれ以降までデッザでは狩猟採集民族が生活していました。彼らは獲物を求めて移動しながら生活するため、家を建てず岩陰などを寝食の場としました。獲物が取れるように、また獲物に対する感謝、その他の儀式の一環として岩の壁面にそれらのモチーフを描いたと考えられているのが、チョンゴニのロックアート(岩絵)です。

付近の山には54箇所もの岩絵が確認されていますが有名と言われているサイトは大まかに3か所。Mphunzi山、Chentcherere Hill、Namzeze Hillです。

 

 

①Mphunzi(ムンプジ)山

 

比較的アクセスのしやすいMphunzi山では赤い塗料で描かれた壁画と白い塗料で描かれた壁画を見ることができます。これらの壁画の違いは描いた民族の違いによるものと考えられており、主に赤い壁画は約一万年前に狩猟・採集を行っていたBATWA族(トゥワ族)、白い壁画は約二千年前に農耕を行っていたCHEWA族(チェワ族)によるものと言われています。

 

ちなみにキリンの壁画がここの見どころの一つです。大昔はマラウイにはキリンがいたということでしょうか。

またこの山にアフリカ大陸を探検したリビングストンが休んだとされる岩場もあるなどなかなか見所が満載の山です。

 

 

 

 

②Chentcherere(チェンチェレレ) Hill

Chentcherere HillはDedzaのタウンから北に約13km離れたところにあり、車で30分ほどで辿り着けます。せり出した岩の影にトカゲのような壁画が描かれています。しかし、このサイトは落書きが酷く、保存状態ははっきり言って最悪です。手の届く高さにはアルファベットで名前などがびっしり書かれており、悲しくなって来ます。

岩山をさらに上に登ると視界が開け、植林された木々とその木々の中に突き出す岩山のコントラストというなかなか珍しい雄大な景色を見渡すことが出来ます。

 

③Namzeze(ナムゼゼ) Hill

Namzeze Hillは先のChentcherere Hillよりさらに5kmほど奥に行ったところにある丘です。しかし道は大変な悪路で、デコボコの道なきオフロードを30分ほど進まなければなりません。さらに丘の麓から30分ほど山を登り、ようやく壁画にたどり着きます。その苦労があるがゆえに来る人が少なく、落書きもほぼない良い保存状態で保たれています。岩壁をくり抜き、平らになった岩山の地形や岩肌に書かれた動物の数々、さらに釜戸跡と思われるような人工的な穴もあり、確かにここで人が生活していたんだと実感出来ます。また景色もとても素晴らしく、往路の苦労を吹き飛ばしてくれるような絶景が広がります。

アクセスは大変ですが、せっかくロックアートを見に来たなら、ぜひこのナムゼゼまで足を運び、古代マラウイ人の生活の一部に触れることをおすすめしたいです。

マラウイの世界遺産

え?マラウイに世界遺産ってあったの?

いやいやちゃんとあります。自然遺産と文化遺産。希少生物の宝庫であり海かと見紛うような巨大な湖と古代のロマンを感じる壁画。派手さはありませんが、それぞれに行って良かったなと思う魅力があるのです。

*チョンゴニロックアートへのアクセス*

 

Chentcherere Hill、Namzeze Hillはたどり着くまでの道が複雑なため、地元のガイドと車(四駆がおすすめ)が必要です。

麓にあるDedza Pottaryでは約20000〜30000クワチャ(約5000~7000円)で車をチャーター出来ます(人数によって値段が変わる)。車がある場合はガイドだけを4000~5000クワチャ(約1000~1300円)で雇うことができるそうです。

Pottary近くのArt Shopのご主人ヘンリーさんも3000クワチャで案内をしてくれます。ヘンリーさんは時間の見積もりも正確でガイドも丁寧でした。

Namzeze Hillからの景色

リコマ島

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