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1.オースティン・ソンバさん


1978年2月26日生まれ。マラウイの第二の都市ブランタイヤで生まれ育つ。
子供の頃の夢は体育の先生になること。現在は、トヨタマラウイの人事部に所属し、奥さんと子供達とブランタイヤで暮らしている。
週末になると、マラウイ剣道協会の代表として、ブランタイヤのクイーンエリザベス中央病院の近くにある運動施設で子供達に剣道を教えています。2013年には、20年以上にわたる剣道普及活動の功績が称えられ、日本政府より外務大臣表彰を受賞しました。

 

 

2.マラウイで剣道を始めたきっかけを教えてください。


それは私がまだ少年だった1992年のことでした。ある日の昼休みに、私は一人の日本人が竹刀で素振りをしているのを、自宅の近所にあるクイーンエリザベス中央病院の裏で見かけました。私たちは、その姿に魅了され、訳も分からずに彼がやっていることを真似していました。当初、私は剣道を知らず、忍者に関係するものだと思っていました。
ある日の放課後に私と何人かの友達は勇気を出して、その日本人に「何をやっているのですか?もしよければ、僕たちにもあなたがやっていることを教えてもらえませんか?」と尋ねました。その日本人は、「これは剣道というもので、日本の武道だよ」と教えてくれました。それが、私が剣道をはじめたきっかけです。
のちに私の剣道の先生となった日本人こそが、青年海外協力隊員として活躍していた中川さんです。彼は1992年当時、栄養士としてクイーンエリザベス中央病院で働いていました。

 

 

3.剣道の魅力はなんですか?


なによりもまず、私は剣道が大好きです。子供の頃は、剣道は遊びのひとつでしたが、剣道を通して礼儀規律など多くのことを学ぶことが出来ました。
また、多くの子供たちに剣道を紹介し、教えることも楽しみのひとつです。実際、私の長男は剣道が大好きで、週末になると私と一緒に稽古に行き、私のモチベーションをさらに高めさせてくれます。
そして剣道を通して世界中に友人ができ、情報を交換したりして世界が広げることも出来ました。
それから最近になって気づいたことは、仕事が多忙な時やストレスが溜まっている時に、稽古をやることで、ストレス発散と日頃の自分を見つめ直すことに大いに役に立っているということです。
これからもできる限り、剣道を続けていきたいと思っています。

 

 

 

 

剣道の師匠である中川さん(左)とソンバさん(中央)

 

▲ オースティン・ソンバさん

マラウイに息づく日本の伝統武道

▼ マラウイ剣道クラブの様子(2)

マラウイには20年以上前から剣道をしている人がいるのを皆さんはご存知だろうか。

マラウイで剣道?と驚かれる方も多いだろうが、マラウイ人が先生となり、マラウイの子供たちに教えている。

今回は、マラウイ剣道の第一人者で、マラウイ剣道協会の代表であるオースティン・ソンバさんにインタビューをし、剣道を始めたきっかけ、剣道の魅力などを聞いてみました。

4.剣道を通してマラウイの子供たちに伝えたいことはありますか?


これはなかなか難しいことですが、子供たちには剣道をただ教えるだけでなく、規律(discipline)を教えています。私が考える規律とは、目上の人を敬い、自分または家族の行動や言動に対して責任を持つことが出来るということです。私は、教えている子供たちが将来、そのような良識を持った大人に育ってほしいと願っています。

 

 

 

5.最後に、このホームページを読んでいる読者の方々にメッセージをお願いします。


私は剣道を通して、日本人は日本の文化や日本人として誇りを持っていることを知りました。マラウイで剣道を続けていくことは設備や道具など、課題はまだまだあります。私は、これからもマラウイで剣道が続けられるよう、日本人の方々に支援をアピールしていきます。

取材日:2015年8月

文責:26‐2 コミュニティ開発 日下茜

▲ マラウイ剣道クラブの様子(1)

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