圧巻の和太鼓演奏と800人の前での南中ソーラン節
マラウイでは年に1回、日本大使館主催で日本文化を紹介するイベントがあります。
今年は10月12日に日本から和太鼓演奏団体『風雲の会』の方々をお呼びして和太鼓演奏が行われました。
映画や漫画文化が浸透していないマラウイでは音楽とダンスは国を代表する文化です。中でも太鼓はマラウイ人に馴染みのある楽器の一つであり、イベントの冒頭であった「マラウイの太鼓は山羊の皮を使っているが、和太鼓は世界でも珍しい分厚い牛皮を使っていることで深い重い音をだしている」という説明には会場全体が聞き入り、素晴らしい雰囲気でイベントの幕が上がりました。
3人の団体演奏で始まった和太鼓演奏、直径1mを超える大きな和太鼓を使ったパフォーマンスもあり想像以上の迫力で会場は熱気に包まれました。イベントの途中には和太鼓と空手や居合など日本古来の武道とのコラボレーションもありマラウイ人のみではなく他国の方々も身体を前のめりにしながら見ていました。空気が震え身体全体で音を受け止めるような和太鼓の世界感に入り込んでいると、あっという間に1時間半の演奏時間が過ぎ去りました。
そしてイベントの最後には私たち協力隊とマラウイの音楽スクールの子どもがコラボレーションし、マラウイのローカルダンスと南中ソーラン節を披露しました。実は2か月前から2週間に1度音楽スクールに通って練習していたソーラン節。隊形移動や振り付けも子どもたち自ら考え、練習に一生懸命励んでいました。ソーラン節の膝の屈伸に隊員は悲鳴を上げていたのですが、生徒が深く膝を曲げている様子を見て、本家日本人が負けてはいられないと太ももの痛みに耐えながら頑張っていました。
当日は予想を超える800人もの観客。踊り終わった後に何とスタンディングオベーションを頂き、充実感と高揚感で目頭が熱くなりました。
日本とマラウイ共通の文化である太鼓とダンスを通しての国際交流は大成功。今後もお互いの文化を学びながらこのようなコラボレーションができればと思います。